ミニカーの経年ストーリー

骨董ミニカー各論 | 記事URL


骨董ミニカーは、生産され、販売され、所有された後、どのような経緯を経て今日まで至っているのかというストーリー(story)が重要な価値判断の基準となっている。このストーリーは、何か劇的なものがある必要はない。有名人や英雄が所有したり、購入したという事実も必要はない。

確かに、有名人や偉人が子供に買ってあげたものであったり、親から買ってもらったものであれば、それだけで何かしらの価値が生じそうな気がする。しかし、このような特別なストーリーが必要なわけではない。重要なことは、ミニカーに刻まれた外形的な変化、傷やへこみ、塗装の剥がれ、部品の欠損などの美的な位置づけと、そのストーリーの組合せに価値が生じることになる。

どんなに有名な人が遊んだとしても、その外形的な変化が美的に特別の価値が生じないようなものであれば、「有名人アドバンテージ」はあまり発揮されない。重要なことは外形的な変化が骨董ミニカーにどのように刻まれているのかということにある。

ストーリー×経年変化(外形的変化)であるとともに、経年変化がそれ自体で、どれだけ、美的に価値があるかに骨董ミニカーの価値が決定されるのだ。



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